携帯ショップの収益アップに欠かせない新規出店や集客に役立つ商圏分析の方法
皆さん、こんにちは
フォスターリンク株式会社代表取締役の小椋賢司です。
携帯ショップ運営にあたって重要な取り組みである商圏分析。しかし、「商圏分析の方法がよくわからない」「商圏分析を行っているが効果を感じられない」といった悩みを抱える店舗が多いとクライアント様からよく聞きます。精密な商圏分析を行わずに多大な費用をかけて出店した新規店舗が軌道に乗らない事やチラシ販促で失敗するケースがございます。 今回は携帯ショップの新規出店や既存店の集客数アップにおけるチラシ販促を成功させる為の商圏分析の活用方法について解説させて頂きます。
目次
商圏分析とは
商圏分析とは、データを基にして、商圏における事業拡大の戦略に役立てていくことです。
国勢調査による統計や、自社で調査した顧客データなどを利用します。
実店舗を新規出店する、プロモーションを行うなどのマーケティング戦略を立てるときには、店舗周辺の商圏分析が必要不可欠です。
そもそも商圏とは店舗施設が影響をおよぼす地理的な範囲で、来店の可能性があると考えられる顧客が生活している範囲のことです。一般的な携帯ショップの商圏エリアは駅前店舗で半径500m圏内、郊外型店舗では車で10分圏内(おおよそ6.6㎞)とされています。
①データで求められる分析データ
・最寄り駅の乗降客数
・商圏内の人口や世帯数
・商圏内の事業所数やその従業員数
・競合店の数や店舗間距離
などが挙げられます。
②フィールドワークに求められる分析データ
商圏の分断要因や周辺環境など、統計データだけではつかめない事情がわかります。
商圏の分断要因とは、川や大きな道路、大きな建造物等、人の流れを阻止するものが主な対象となります。
※商圏分析の無料ツールに関しては下記ブログにて紹介しております。
商圏分析の活用シーンとポイント
①新規店舗の出店時
携帯ショップを新たな物件に出店を検討する場合、商圏分析により、その立地でもビジネスが成り立つのか、そのような販売戦略を行うのかを検討します。 新規店舗の出店では物件候補が見つかり次第、商圏分析を行います。新規出店の商圏分析では既存の商圏ボリュームと売上規模をベースに新店舗での売上予測を立てていく事がポイントとなります。結果的に算出した売上予測が損益分岐点売上高を超えていれば物件の視察をし、フィールドワーク分析を行っていくという流れが最も効率的です
既存店を基にした売上予測に関しては店舗売上をベースにその他、商圏分析データを対比させてブランド平均を求める事で出店候補店舗の想定売上を求める事が出来ます。 ※ここでは分かりやすく店舗売上と商圏人口を基に想定売上を求めましたが複数の商圏分析データを組み合わせて想定売上を導き出すことが実際の出店可否判断では求められます。
②既存店の集客数アップに向けたチラシ販促
チラシ販促を行う際にどのエリアに配布するのかが問題となります。配布エリアを検討する際に重要なポイントとなるのが自店舗の商圏エリアと競合店との位置関係です。
上記画像はある店舗の半径500m商圏(黄色)と半径1㎞・半径2㎞商圏(赤色)としています。青色は競合店となる同業他社の半径500m商圏を表しています。 自店舗の有効商圏と競合店の商圏範囲を組み合わせた場合、半径1㎞では競合店の商圏には8割型被らないのに対し、半径2㎞ではおおよそ4割近い商圏エリアが重複します。その為、チラシを配布するエリアは半径2㎞圏内ではなく半径1㎞のエリアに対して配布していく事が効果的であると考える事が出来ます。
また、半径2㎞の商圏エリアでも緑で塗られた範囲に関しては競合店の主要商圏エリアではない事からチラシを配布し、シェアを高めていく事も考えられます。
補足ですが、実のところ商圏エリアを綺麗な円状ではなく本来は複雑な形をしています。例えば画像中央部分に大きな川が流れている為、商圏の分断要因となっている可能性が高く、店舗の商圏エリアではないと考えられます。
また、消費者の最寄り駅(最も利用する駅)の関係や行動パターンなども影響する為、実際の商圏エリアは歪な形をしているケースがほとんどです。より詳細に商圏エリアの情報を収集したい場合はお客様への直接聞き込み調査を行い、おおよその商圏範囲を把握していく事も参考になると考えられます。 本ブログで紹介した商圏分析方法を活用し、店舗の売上アップに目指して頂ければ幸いです。